「買い方は買われ方」
これはエリさんがよく私たちに伝えてくれる言葉です。
そしてもう一つ、
これと同じように、今、私の心に響いてくる言葉があります。
「買うての幸い、売っての幸せ」
これは高田郁さんの時代小説「あきない世傳 金と銀」に出てくる言葉です。
「あきない世傳 金と銀」は、
江戸時代中期を舞台に、呉服商「五鈴屋」で働くことになった学者の娘である幸(さち)が、持ち前の商才で商人として成長していく物語です。
「買うての幸い、売っての幸せ」は、
物語りの核となる、重要なフレーズです。
それは単なる商売の心得ではなく、人と人との関わりの本質を語っているように感じられます。
仕事や商売は、よく「売り買い」と呼ばれます。
けれど、
「買い方は買われ方」
「買うての幸い、売っての幸せ」
といった言葉の奥にあるものは、
ただの取引や金銭・品物のやり取りではなく、「関係性の積み重ね」であるということ。

たとえば、
ハンドメイド作家のつくる作品。
その作品の背景には工場での大量生産とは違う
素材を選ぶ手間、デザインを考える時間、制作にかけた気持ちがあります。
では、その作品をいくらで売るか…。
これはもう、作り手の自由です。
正解や不正解はありません。
〇お求めやすい価格で売ることで、多くの人に手に取ってもらいやすくしたい。
〇しっかりした価格を付けて制作活動を維持することで長くブランドを愛してもらいたい。
〇お客様に満足感のある買い物体験をしてもらい、価値を感じてほしい。
どんな値段の付け方にも理由があり、それぞれの理論があるはずです。
もしそれを、
「安くしてくれないなんて不親切」
「安いなんてそれなりの品質なんじゃないの?」
「値段=品質、でしょ?」
と、実際にその商品を手にしていない第三者が言うとしたら…
それは、目に見えている数字だけでなにかを測ってしまっているのではないか、と思うのです。
※これは、ほかの作家さんの作品や値段を見て、
「自分もこうした方がいいのかな…」とまだ迷ってしまうことがある、
私自身への、ちょっと自戒でもあります。
「買い方は買われ方」
この短い言葉には、相互関係の美学と倫理が含まれていると私は感じます。
これは単なる因果応報ではなく、
私たちが他者にどんなまなざしを向けているか、
そのまなざしが、巡り巡って自分自身に返ってくるという感覚。
なにかを損得勘定で推しはかったり、
目に見える数字だけで判断することで、
他者は自分にどんな目を向けるようになるのか…。
「安いことが良いことと考える人が、高価格の商品を売ることは難しい」
「誰かの才能を安く見積もる人は、自分の才能もまた安く見積もられる」
「誰かの時間を軽んじる人は、自分の時間もまた軽く扱われる」

どんなふうに買うかで、自分がどんな風に買われるのかが決まる。
買うことで、誰かの想いを受け取る。
売ることで、誰かの生活に寄り添う。
それが一度きりのやり取りではなく、丁寧な循環となっていくとき、
そこには金銭を超えた“信頼と感謝”のやり取りが生まれるのだと思います。
売ってよかった、買ってよかった。
そんなふうに感じ合える関係が出来上がっていったら、
それが「買うての幸い、売っての幸せ」
私は、
自分はそれができている、その理屈がわかっていると思うから、
このブログを書いているのではありません。
むしろ、
これから自分はこのことを大いに学んでいかないといけないと思うからこそ、
このことをブログにしています。
いつか自分の仕事が、誰かの幸いになるように、励むために。
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