今日のタイトルを見て、何か思ったことがある方はおそらく、私と同じハンドメイド作家、特にアクセサリー作家という人が多いのではないでしょうか。
この言葉、もしかしたら直接言われたことがある、という作家さんもいるかもしれませんね…(私は直接言われたことないですが、思われたことがあるかもしれません)。
ここ数年続くハンドメイドブームを受けて、手芸専門店やネットショップではたくさんの資材が売られています。また”作り易さ”を意識した商品も多く、ハンドメイドへのハードルはぐっと下がってきているように感じます。
私自身は、この風潮は大歓迎です。もともと大学で服飾を専攻していたので、手仕事の楽しさ・素晴らしさは理解しているつもりですし、世の多くの方にそれが広がったら嬉しいです。
しかし、この親しみやすさを受けてか、特にハンドメイドをしたことがない人のなかには、ハンドメイド作家は市販のパーツを組み合わせて簡単に作ったものでお金が稼げる、という認識をお持ちの方もいるようです。個人的には、だれがどんな認識をもっていても良いですし、それぞれの作家さんのスタンスや製作工程について言及するつもりもまったくありません。
ただ、もしハンドメイド(モノ作り)をしたことがなく、上記のように考えている人がいたら、少し、知っておくだけは知っておいてほしいのは
”物を作って売るのはそんなに楽ではないし、多くの作家さんはそんなに簡単な気持ちではハンドメイドをしていないですよ”
ということです。
先日、ワークショップの講師をさせていた時に感じたのですが、初めてやってみると、それこそペンチの扱いひとつだって難しいと感じるものです。それを日々練習し、素材の扱いを覚えて、どうしたら素敵なものが作れるか考えるって、けっこう大変です。
少なくとも、私の周りでハンドメイドをしている方々は、本当に頑張り屋さん・努力家さんばかりです。
もちろん、それでもなおハンドメイド作家=楽な稼ぎ方という認識の方がいても、私は否定しません。
そうなったら、私たち作り手側が作るもので理解を得ていくまでのことだと思うからです。
「あなたの作品なんて既成のパーツを組み合わせているだけでしょ」と言われたら、「確かに規制の素材を使っていますが、このデザインとコンセプトを考えて、価格に影響を及ぼさないように手際よく製作し、実際に作ることはごく限られた人にしか出来ない”技術”ですよ」と堂々と胸をはれるようでありたいです。
追記ワークショップについての記録はこちら↓
初!ワークショップ開催-はじめに-
初!ワークショップ開催-準備編-
初!ワークショップ開催-本番編-
初!ワークショップ開催-おわりに-
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コメント
[…] 先日、ビーズパーツを主材料にしたハンドメイド作品は、時にパーツを組み合わせているだけと指摘されることがある、という内容の記事を書きました。きっと、私も作り手の端くれとして”それを自分が作る意味”や”なぜ私がそれを作りたいのか”ということにこだわっているのでしょう(自分でもときに、もう少しのびのび作ってもいいのでは、と感じるのですが…)。たとえ市販の素材を使っていたとしても、その人にしか作れない何か…そういうものを作っていきたいと思います。 […]