スピリチュアルはこわいもの?

日々の徒然

 皆さんは“スピリチュアル”と聞いて、どう感じますか?

 私、この“スピリチュアル”という言葉、正直苦手意識がありました。
この苦手意識の原因は、
・真偽を確かめられない事象をもちだして人を惑わせる人がいる
・そもそもスピリチュアルとは何を指すのか解釈があいまい
の2つが大きかったと思います。

 まず1つ目の「真偽を確かめられない事象をもちだして人を惑わせる人がいる」について、これは皆さんもイメージがしやすいのではないでしょうか。
もちろん、世の中で“スピリチュアル”という単語を使っている人のすべてが詐欺師まがいのことをしているとは思っていません。
ですが、たとえば「あなたの前世を教えてあげますよ」と言われても、私には前世を見る力がないので、相手の言っていることの真偽を確かめることはできません。
この「相手より自分の方が知っているんだぞ」という状況を逆手にとって、相手の不安をあおり金銭的搾取につなげる輩がいるのも事実です。

 そして、2つ目ですが“スピリチュアル”という言葉を私自身が解釈しきれていない、という部分が大きかったと感じます。
なのでこれは完全に私個人の主観的な理由。
でも、皆さんは“スピリチュアル”という言葉の定義、ご自身のなかにお持ちでしょうか?
少し調べてみたら、
・精神世界
・神秘的なことや目にみえない世界のこと
・霊的であることや霊魂に関するさま
・特に欧米圏ではキリスト教に関連する宗教色の強い言葉
などなど出てきたのですが…日本語でぴったりとはまる和訳を見つけることができませんでした。
この曖昧さが、なんとも消化不良な感じがしていたのです。

 ただ、最近はこの“スピリチュアル”に対する見方が、少し変わってきています。

 占星術を勉強していると、やはりキーワードとして“スピリチュアル”という表現が出てきます。
ただ、「占星術にも出てきてるから、どんどん“スピリチュアル”って言葉を使っていくぞ♪」となったわけではなく、
「学問的発展をしてきた占星術で、なぜこの言葉が使われるのだろう」ということが気になったのです。

 自分のなかでそのヒントになったのが、「そもそもどんな人が占星術を必要としてきたか」ということです。
古く歴史を紐解けば、占星術に限らずこうした特殊な鑑定は、王侯貴族、あるいはごく一部の特権階級のためのものでした。
そうした人々は、自分の采配一つで国が沈むかもしれない大事を担っていたわけです。庶民には想像が付きませんが、なかなかのプレッシャーだったのではないかと(笑)
そうしたときに、助言の一つとして存在したのが占星術だったのでしょう。
かつての権力者たちは、すべてを占いに丸投げしていたわけではないと思います。
ただ、重要な局面で、自分の考えにたいして、最後の最後、確信が欲しい!となったとき、いわば「よし、ならば自分は間違っていない、このまま進もう!」の後押しになっていたのが占星術をはじめとした鑑定だったのではないでしょうか。

 現代でも、大企業の社長さんや、何千万も稼いでいる起業家さんが、案外“スピリチュアル的なこと”に関心をもって積極的に取り入れている、というのをよく聞きます。
現代の経営は、かなりシビアでリアルな世界。そこにスピリチュアル?一見不思議な気がしますよね。
でも、大きな仕事をしている人にとって、精神状態や思考力ってとてつもなく重要なこと。いかに精神・思考の状態を高く維持するかがカギになってきます。
これもきっと先の例と同じことで、彼らにとって、やるべきことはやり尽くした最後に“思考や気持ちを整理するためのツール”が“スピリチュアル”なのだと感じるようになりました。

 なので最近の私は、スピリチュアルを
“ただただ心に思ってお願いすれば神様がお願いを聞いてくれる”なんてものではなく、
頭をクリアに感覚を研ぎ澄まし、気持ちを整え、正しい方向を向いて進んでいる人だけが持つ羅針盤のようなものだととらえています。

だからきっと、偽物のスピリチュアルに惑わされない方法も“いかに自分自身を知るか”なのではないでしょうか。
自分という軸がしっかりしていれば、きっと羅針盤は正しい方向を指してくれる気がします。

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