モネ展 連作の情景 In 上野の森美術館

展覧会・美術館・Art

 先日、上野の森美術館で開催中の「モネ 連作の情景」展に行ってまいりました!
 上野公園周辺の美術館・博物館は、そこにいくまでに上野公園の並木を抜けていきますが、自然の空気に触れることで自分のまわりの空気も変わっていくような気分になるのが楽しいです。

 印象派の作品を集めたものから、モネ個人にフォーカスしたものまで、いままでモネの作品をとりあげた展覧会はたくさん開催され、私もたくさん観にいかせていただきました。
やっぱり日本人は好きですよね、印象派。

 そもそも「印象派」とは
印象派絵画の大きな特徴は、光の動き、変化の質感をいかに絵画で表現するかに重きを置いていることである。時にはある瞬間の変化を強調して表現することもあった。それまでの絵画と比べて絵全体が明るく、色彩に富んでいる。また当時主流だった写実主義などの細かいタッチと異なり、荒々しい筆致が多く、絵画中に明確な線が見られないことも大きな特徴である。また、それまでの画家たちが主にアトリエの中で絵を描いていたのとは対照的に、好んで屋外に出かけて絵を描いた。※1
というものだそうです。
 で、なんとこの「印象派」という表現、最初は悪口だったとか!
これまでの写実的で細やかな表現を良しとしていた画壇において「これはただの“印象”を描いているにすぎない!」という否定的な意味合いがふくまれていたものだったのを、描き手の方がそれを逆手にとって「ただの印象、それで結構です!では印象派でいかせていただきます!」のような流れで生まれた言葉だそうです。
私もいろいろ展覧会にいっていましたが、つい最近知りました。
まだまだ不勉強、知らないことがたくさんです。だからこそ楽しいのです🍀

 上野の森美術館はけして上野のなかでは大きなスペースではないのですが、知っている作品から初めて見る作品まで、じっくりきっちりモネの世界観を味わえる満足度の高い展示でした。

 会場で「モネはひとつの眼にすぎない。しかし何という眼なのだろう!」というセザンヌの言葉が紹介されていました。
以前、別のモネの展覧会(おそらく2015年の東京都美術館「モネ展」)で、彼が晩年目を病んでから描いた作品を見たことがあったのですが、そこにあったのは、私たちが一般的にイメージする“モネの作品”とは全く異なる、奇抜でビビットな色彩をつかい荒々しい筆遣いで描かれた「睡蓮」でした。
そのときの彼の目には、水面に咲く睡蓮がどのように見えていたのでしょう。

 会場では一部作品の撮影が許可されており、たくさんの方がスマートフォンを構えて、一枚でも多く思い出を持ち帰りたい!という熱意にあふれているようでした。

ただ、モネがおのれの目に映ったその印象をそのままキャンバスに描いたのだとしたら…
ふと先ほどのセザンヌの言葉を思い出し、
それならばモネの絵を見る私も、写真のようにそこのあるものをそのまま切り取るものではなく、目でじかに見るという向き合い方をしたいな、と思いました。
ただ、1枚だけ写真を撮った絵画があります。

この絵を青い壁を背景に飾ろうと考えた学芸員さんのセンスに脱帽!!

 初めて見た作品で、これはポストカードを買って帰りたい!と思うほど惹かれた作品だったので、記念にパシャリと。
こうしてブログでご紹介できたり、思い出にポストカードを買ったり、そのために写真を撮っておいてよかったと思います。でも、やっぱりどこか「本物にはかなわないな」とも、思うのです。
絵画は、会場の照明の加減や、画面の筆跡や絵の具の反射で、本当に数歩見る位置を変えるだけでさまざまな表情を見せてくれます。

あと人生のうちで何回、そうした出会いがあるだろう…。
そう思うと、やっぱり出かけてじかに見に行きたくなるのです。

お土産に買ったお菓子缶。印象派の真逆を行くような、
パキっとしたステンドグラス風のデザインが可愛いな♥と思い購入。

※1 Wikipediaフリー百科事典:印象派,https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%B0%E8%B1%A1%E6%B4%BE(閲覧日2023年12月12日)

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