カルティエ展 結 by上野表慶館

展覧会・美術館・Art

先日、上野の国立博物館表慶館で開催されている「カルティエ展 結」に行ってきました。
先日はティファニーディオールの展示を見てきたので、
なんだかハイファッションに関する展示を立て続けに見ている感じですね。

表慶館の建物、やっぱり威厳と品があって素敵♥

じつはカルティエが主催した展覧会は、過去に2回見に行ったことがあります。

はじめてみたのは、
2009年に同表慶館で開催された「Story of… カルティエクリエイション/めぐり逢う美の記憶」で、これは私にとって初めてのジュエリーの展覧会でした。
それまでは展覧会=絵画や彫刻といったイメージだったので、会場にずらっと並んだ宝飾品にとにかく圧倒された記憶があります。

次が、2019年に六本木の国立新美術館で開催された「カルティエ、時の結晶」。
このときは展示の仕方がとにかく洗練されていて、空間芸術と展示品が一体となった見せ方が本当に素晴らしかったです。
会場の、高い天井からキラキラした繊細な質感の帳がかけられて、その帳の間を縫うようにして展示ケースを見て回ったのを覚えています。

今回は、そんな2回とはまったく嗜好が異なった展示に。特に印象的だったのは展示の後半のほとんどをしめた近代芸術家とのコラボ活動の紹介です。
“カルティエ”というブランド名だけを聞くと、ちょっとお高くて、伝統に忠実で、あまり“あそび”がないのかも…という印象を持っていたら、見事にくつがえされます!
(私はくつがえされました!)
そうした新しいブランドの一面を見ることができ、新鮮な気持ちになる展示でした。

そして、
会場に私が過去にいった2回の展覧会の図録が展示されているのを発見!
自分の体験したことは、カルティエというブランドにとって“歴史の一部”だったんだな、と思うと、その時その瞬間その場所にいることができた幸運を、あらためてかみしめたくなりました🍀

今は所蔵品アーカイブをWeb公開している美術館もあり、
だんだんと会場に足を運んで生で見る、という習慣は廃れていくかもしれません。
でも、作品の大きさ・小ささに自分の視点を合わせる感覚や、照明に照らされて浮かび上がる質感や、目のまえに作品が迫る感覚は、
作品と同じ空間に行かなくては味わえない感動
です。

「絵画とか、芸術とか、良くわからないし感想とか言葉にできないんだよね…」

全然それでいいと思います!
私も、こんなところにつらつらと書き留めてはいますが、この文章が誰かの旨を打つほど素晴らしい評論でないことは百も承知です(笑)
でも、自分がその時何を考えてどう感じていたか、それをどこかに残しておきたくて、
誰のためでもないこんな文章を書いています。

「つまらないな、わからないな」と思ったら、その感想をそのまま大切にしてよいのです。
ただ、「自分にはこれがつまらない」という感想は、行って見てみないとわからない。
なにかを体験するって、その時にしかできないことも多いもの。
ふっと気になったそのときを逃さず、体験しに行くことを大切にしてくれる人が増えたら少しだけ世界もせっかちにならずにいられるのかな、と感じる今日この頃です。

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