フィンランド・グラスアート 輝きと彩のモダンデザイン In 東京都庭園美術館

展覧会・美術館・Art

 タイトルのとおり、東京都庭園美術館で開催中の展覧会に行ってきました。
 先日の記事(※1)で「撮影可能な展覧会でもあまり写真はとらない」といっていた私ですが、今回はなかなかにたくさん写真を撮ってきました。
いきなりの手のひら返しですみません…。ただ、写真を撮りたくなる展覧会というのが確かにあって、それは“静物、モノ、オブジェなどの展覧会”です。

※1:8月21日「テート美術館展 光 In 国立新美術館」

 今回のテーマは、ブログタイトルにある通り、グラスアート、つまりガラス工芸品です。
ふだんアクセサリー制作・販売をしているなかでも、
「この作品はどんな風に写したら綺麗かな」とか「この作品の質感はどうしたら綺麗に撮れるだろう」など、考えながら商品撮影をしています。
 そのため“静物をどう撮るか”という練習の意味も含めて、そうした展覧会では気に入った作品は積極的に写真に撮るようにしています。

 さすがに、展示物すべてを撮ろうとすると、撮影ばかりに気が回って、肝心の“観る”ことが疎かになりそうなので、撮るものは好きなものだけに厳選します。
そうすると、どれを撮ってどれは観るだけにするか、かなり真剣に考えながら観ることになるので、けっこう面白いのです。
また、あとで見返した時に「あぁ、自分はこういうものを“好き”と思うんだな」という気付きもあり、そういう面での楽しさもあります。

 さて、今回撮った写真を見返していると、ふと、意外にも自分は特徴的な質感のものが好きなのだな、ということに気が付かされました。
 たとえば、自分の家に飾る花瓶なんかを選ぶとするなら、きっとシンプルな形で、色も白や透明で他のものとの馴染みがよく、質感もなめらかでつるりとした感じのものを買うかもしれません。いわゆる、実用性重視というやつですね。
 ですが、美術品として惹かれるものというと、若干の不均一さ、偶然の生み出す唯一無二の質感や模様、表面の形状に反射して生み出される影の面白さ、そういうものを持っている作品に惹かれるのです。

 私は、美術展や展覧会がもっといろいろな人たちに広がって欲しいと思います。
それは、文化財保護という目的だけでなく、見た人たちに「自分の“好き” に気付いて欲しい」からです。
自分はこれが好きだ!
そういうものを発見したときの嬉しさは、本当に特別
なものがあると思います。
 会場に行って、すべての作品をじっくり見なくても良いのです。解釈が難しそう…そんなことも気にしないでいただきたいです(解釈なんて正解はありませんから…)。
たった一つだけでも「これは好きだな」と、そう思える作品に出合ってもらえたら…。
 かぎられた人生のなかで、そうした経験をたくさんすることって、とても贅沢なのだと感じます。

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